シャワーは何分が適切? 水温・水の使い方・浴室の湿気対策
確認した範囲では、シャワーの長さを定めた公的機関はありません。水温、1分あたりの水の使用量、浴室の湿気を防ぐ方法について、英国の保健機関や節水団体などの資料が述べていることをまとめました。
ほかの言語: How Long Should a Shower Be? Temperature, Water Use and a Dry Bathroom
要点: 確認した範囲では、シャワーの正しい長さをひとつに定めている公的機関はありません。英国の節水推進団体 Waterwise は、水を節約するためにシャワーの時間を短くすることを勧めています。また、英国の国民保健サービス(NHS)は、皮膚がかゆい人に対し、冷たい、またはぬるめのシャワーにして、長く浴びないよう案内しています。体を洗い、すすいだら、水の下に立ち続けず、終わったところで水を止める。それが実用的な習慣です。
シャワーの浴び方は子どものころに身につけて、その後あまり考えない、という方が多いと思います。けれども、お湯の温度、浴びる長さ、浴びたあとの数分間の過ごし方といった小さな選択が、排水口に流れる水の量や、浴室が湿ったままでいる時間を左右します。
この記事では、公衆衛生や水に関わる機関が実際に述べていることをまとめ、私たちの実用的な提案にすぎない部分は、その旨をはっきり示します。扱うのは日常の習慣であり、皮膚の疾患についての記事ではありません。
シャワーの温度はどのくらいがよいですか?
日常のシャワーの適温を「何度」と示した公的な数値は、見つかりませんでした。いちばん近い公的な案内は、NHS の「かゆみのある皮膚」のページで、かゆみに役立つかもしれないこととして「冷たい、またはぬるめの風呂やシャワーにする」を挙げています。これは特定の症状に向けた案内であり、誰にでも当てはまるルールではなく、数値も示されていません。
ご自身で手軽に確かめる目安として、次のようなものがあります。これらは出典のあるルールではなく、提案です。
- 数秒で鏡が曇るなら、必要以上に熱いお湯かもしれません。
- 数分おきに温度を上げているなら、少し低めから始めてみてください。
- 熱いお湯ではなく温かいお湯から始め、寒く感じたら少しずつ上げます。
同じ NHS のページは、皮膚がかゆい人に、香料入りの石けん・デオドラント・保湿剤を使わないよう案内しています。洗ったあとにかゆみが出やすい方は、そのページを全文読む価値があります。製品については、薬剤師に相談することもできます。
シャワーは何分くらいが適切ですか?
英国で節水を推進する団体 Waterwise は、「さらに節水するには、シャワーの時間を短くしてみましょう」とだけ述べています。NHS のかゆみのページも、やはりその症状に向けた案内として「風呂やシャワーに長い時間をかけない」としていますが、「長い」が何分かは定めていません。
公的な数値がないため、私たちも独自の数字は示しません。ご自身の目安を見つける実用的な方法は2つあります。
- 一度、時間をはかります。 思っていたより長く浴びていることに気づくかもしれません。
- 順番を決めます。 濡らす、洗う、すすぐ、止める。ひげ剃りやコンディショナーの置き時間など、水を出さなくてもできることは、水を止めてからにします。
短いシャワーなら、本当に水の使用量は減りますか?
はい。数字も簡単に計算できます。Waterwise は、一般的な浴槽1杯で約80リットルの水を使い、パワーシャワー(ポンプで水勢を強めるタイプのシャワー)の多くはそれ以上を使うことがあるとしています。さらに、標準的なシャワーヘッドは1分あたり10〜15リットルを使い、節水型のシャワーヘッドは1分あたり約6リットルで、10分のシャワーなら最大90リットルの節約になると述べています。
標準的なシャワーヘッドについて、単純な計算で出した範囲は次のとおりです。
| シャワーの長さ | 1分あたり10〜15リットルの場合の使用量 |
|---|---|
| 5分 | 50〜75リットル |
| 10分 | 100〜150リットル |
つまり、標準的なシャワーヘッドで10分浴びると、Waterwise が示す一般的な80リットルの浴槽より多くの水を使うことがあります。1分あたりの流量はシャワーごとに異なるため、この表はおおまかな目安としてお使いください。ご自宅の数値をはかるには、容量が分かっているバケツがいっぱいになるまでの時間をはかります。
シャワーのあとは何をするとよいですか?
シャワーのあとの数分間について、出典のある案内の多くは、皮膚ではなく部屋に関するものです。例外は、NHS のエモリエント剤(emollients)のページです。エモリエント剤とは、乾燥した皮膚の状態に使う保湿用の製品のことです。使っている方に向けて、このページは実用的な点をいくつか挙げています。
- 体の拭き方。 エモリエント剤を使った洗い方の項で、NHS は「すすいだら、こすらないよう気をつけて、皮膚を軽く押さえて水分をとる」としています。
- 使うタイミング。 エモリエント剤は「手を洗ったあと、入浴やシャワーのあとに塗るのがよい」とされ、「皮膚を軽く押さえて水分をとったらすぐに」塗るとあります。
- 床。 「風呂やシャワー、タイルの床でエモリエント剤を使うときは、滑らないよう気をつけてください」と注意し、使ったあとの浴槽やシャワーは、お湯と食器用洗剤で洗い、キッチンペーパーで拭くよう勧めています。
これらはエモリエント剤を使う方に向けて書かれた点です。それ以外の方にとって役立つシャワー後の習慣は、次に述べる部屋の湿気に関するものです。
浴室を湿ったままにしないためには?
シャワーは空気中の水分を増やします。英国政府の湿気とカビに関するガイダンスは、「シャワー、洗濯物の室内干し、調理といった日常の生活で出る湿気は、取り除かれないと住まいの空気中にたまっていく」と述べています。また、結露は「住まいの湿気とカビのもっとも一般的な原因のひとつ」だとしています。
このガイダンスは主に大家や住宅の提供者に向けて書かれていますが、確認を求めている点は、家庭での習慣にそのまま置き換えられます。
- 換気。 浴室に換気扇などの換気設備があり、それが「正常に作動し、シャワーや入浴で出る湿気を取り除けるだけの能力がある」かを確認するよう求めています。浴室に換気扇があるなら、シャワーを浴びるときにつけ、そのあともしばらく回しておきます。
- 窓。 窓が開けられるか、入居者が実際に使っているかを確認するよう求めています。換気扇がなければ、窓を開けるのがいちばん簡単な代わりの方法です。
- ドア。 入居者向けの助言として、「調理や入浴のときは室内のドアを閉めておく」ことを挙げています。蒸気が、より冷えた部屋へ流れ込まないようにするためです。
ガイダンスの説明では、結露は、湿気が冷やされて、窓枠や部屋の隅など建物の冷たい部分で水滴になるときに起きます。シャワーのあとに、ガラスやタイルの水滴を布やスクイージーで拭き取るのも手軽な一手間ですが、これは引用した指示ではなく私たちの提案です。
毎週・毎月の簡単な習慣
以下は出典のあるルールではなく提案です。ご自宅に合わせて調整してください。
シャワーのたびに
- 換気扇を回すか、窓を開けます。
- ガラスとタイルをスクイージーで水切りするか、拭きます。
- タオルは、完全に乾くように掛けます。
毎週
- シャワーの床(シャワートレイ)や浴槽、石けん置きを拭きます。
- シャワーヘッドに白い固まりや詰まった穴がないか見ます。
毎月、または変化に気づいたとき
- スケールがたまっていたら、シャワーヘッドのスケールを落とします。固まりの正体と落とし方は、シャワーヘッドの石灰質のスケールを落とす方法でご案内しています。
- シャワーカーテンやライナーを、洗濯表示に従って洗います。
硬水の地域にお住まいなら、スケールが早くたまることに気づくかもしれません。そのミネラルが何なのか、数少ない研究で何が分かっているのかは、硬水と髪についての記事で説明しています。
よくある質問
シャワーは何分がよいですか?
確認した範囲で、正しい長さをひとつに定めている公的機関はありません。Waterwise はシャワーを短くすると節水になると述べており、NHS は皮膚がかゆい人に、シャワーを長く浴びないよう案内しています。体を洗い、すすいだら、終わったところで水を止める、というのが実用的なルールです。
ぬるめのシャワーのほうが、熱いシャワーよりよいですか?
日常のシャワーに公的な温度はありません。NHS は、皮膚がかゆい人に冷たい、またはぬるめのシャワーを勧めていますが、これは特定の症状に向けた案内であり、一般的なルールではありません。
10分のシャワーでは、どのくらいの水を使いますか?
Waterwise が標準的なシャワーヘッドについて示している1分あたり10〜15リットルで計算すると、10分のシャワーでおよそ100〜150リットルを使います。1分あたり約6リットルの節水型ヘッドなら、約60リットルです。
シャワーのあと、浴室が湿るのはなぜですか?
英国政府のガイダンスは、シャワーで出る湿気は取り除かれないと空気中にたまり、結露は住まいの湿気とカビのもっとも一般的な原因のひとつだと述べています。対策として、正常に作動する換気扇、開けられて実際に使われている窓、入浴時に室内のドアを閉めておくことを挙げています。
出典
- NHS, "Itchy skin": https://www.nhs.uk/symptoms/itchy-skin/
- NHS, "Emollients": https://www.nhs.uk/tests-and-treatments/emollients/
- Waterwise, "How to save water": https://www.waterwise.org.uk/how-to-save-water/
- UK Government, "Understanding and addressing the health risks of damp and mould in the home": https://www.gov.uk/government/publications/damp-and-mould-understanding-and-addressing-the-health-risks-for-rented-housing-providers/understanding-and-addressing-the-health-risks-of-damp-and-mould-in-the-home--2